上野さん

お客様に施術をしている時間が、純粋に一番楽しいです。私たちの仕事は、ホテルの中でもお客様と一対一で、最も長く濃密な時間を過ごせる部署だと思います。だからこそ、お客様のちょっとした本音や、旅の目的を伺える機会も多いんです。
「あなたのマッサージを受けるために、またここに来ました」と言っていただけた時は、この仕事をしていて本当に良かったと心から感じます。以前、様々な高級スパを巡られているお客様から「ここが一番だね」というお言葉をいただいたことがあって…。その一言は、これまでの全ての努力が認められたような気がして、思わず涙が出そうになるほど嬉しかったですね。お客様一人ひとりの「特別な時間」に深く寄り添えることが、私の原動力です。誰かを癒やし、心からの笑顔を引き出すことに喜びを感じられる人なら、きっと大きなやりがいを感じられるはずです。

「自分主導のサービスにならない」ということです。あくまで主役はお客様。
私の技術を押し付けるのではなく、お客様が今、何を求めているのかを常に考え、感じ取ることを何よりも大切にしています。
例えば、施術中に少し咳をされたら、お部屋が乾燥しているのかもしれない、とお声がけしてお飲み物をお持ちする。そういった小さな気配りの積み重ねが、お客様の心からのリラックスに繋がると信じています。お客様の表情や呼吸、その場の空気全体からサインを読み取り、最高の癒やしを提供できた時に、この仕事の奥深さを感じます。